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レビュー作成裏話【美風慶伍の頭の中】 第1回 【 泉の聖女 】

今回、60件近いレビューを大量に投下したわけだが、特に後半になって透過したレビューの中から、大幅にランキングアップを果した作品がいくつか出ている。
またPVも瞬間的にかなり上がっているのも散見される。

そういう状況下で、幾つかの方たちから――

【どうやってそのレビューを作ったのか】

――知りたいと言う声を頂いた。

今回、それを記事にしようと思う。
題して――
【 美風慶伍の頭の中 】
――はじまります。

第1回

作品名 【 泉の聖女 】
作者 【 小花衣 麻吏 】

 現在の小説家になろうにおいて、名実ともに最大勢力と言えるのが俗に【転生系】とよばれるジャンルである。俗になろう系とも称される事のあるこのジャンル。コレほどまでに多くの人に愛され、また蛇蝎のごとく嫌われるジャンルもそうそうないだろう。

 だが、実際にその転生系と呼ばれるジャンルを幾つか読みこなす内に細かな違いがある事に気付いた。

1:転生系独自のストーリー構造が有る。

 これはいくつかのレビューでも書いたがつまりは――

【現世:こちら側】 ⇔ 【異世界:向こう側】

――と言う世界構造である。

 これをどう扱うかでこまかなジャンル分けができる。
(注:下記に上げるジャンル分けは美風の考えたものです。公式のものじゃないです)

 1:開拓系

 つまり唐突にこちら側から向こう側へ飛び出してしまうスタイル。
 このケースの場合元の世界の事は殆ど描かれなかったり、サラリと流されたりする。
 つまりは向こう側で何をするか? どう言う行動をとってどう言う結果を出すのか? そして自分の運命をどう切り開くか? と言う事を描くのに大半が費やされる。もちろん、向こう側に来る際に【お得な力】がついてくることがある。そしてこのお得な力でさらにやりたいようにやるのが【チート系】となる。明るくライトなタッチの物が多く爽快感を重視した話運びとなる。

 レビュー例としては以下の作品


――などが該当する。


2:宿命系

 向こう側とこちら側の事情が絡み合い、主人公がその人である理由と必然性があるのがこのタイプ。必然性と理由は様々で、現世での事情や人間関係が、異世界での事情にそのまま影響をおよぼす。
 考えられるパターンは色々ある。
 
 現世での主人公を含む組織や人間たちが異世界へとそっくり様々な場所に移動して影響をあたえているケース。
 主人公の正体と過去を何らかの事情で知っている人間がいて、異世界での事件や事情に巻き込まれるケース。
 もともとは異世界側の人間だったが、なんらかの事情で呼び戻されたケース。
 ・・・・などなど

 私がレビューした中では――


――などが該当する。

 いずれにせよ現世と異世界が密接にリンクしているのがこのタイプ。
 もちろん、シリアス度は高い。

 3:因果系

 宿命系と似ているが微妙に違うのがこれ。
 物語の展開は異世界側の方が主で、現世の方は比率は少ない。だが主人公が現世での不幸や宿命やトラブルやハンデをそのまま引きずっているのが特徴で、主人公はけっして楽とは言えない異世界生活をおくるハメになるのが特徴だ。
 当然、ドラマは重く、ハードな内容が多い。

 レビュー作品では


 などが該当する。なお、〝貴方に贈る~〟は、ストーリーを読み解くと宿命系の要素も取り入れられているのが分かる。

 さて今回のレビュー対象作品の泉の聖女だが、形式としては同等たる因果系なのである。

 この転生系独自のストーリー構造を見た時に、私が一番目を引いたのがヒロインが、精神系・神経系の【心の病】を患っているという設定だった。
 単にうつ病です――、などと言うレベルではなく、この手の病が些細な事をきっかけとして重層的に悪化していく様を正確かつ冷静に描いているのである。それが故に彼女がいかに現世で生きづらいか、いかに生きることその物に苦心惨憺しているかを丹念に描いているのだ。

 ここに主人公が現世から逃避しなければならない強い理由が冒頭1話で克明に演出されているのがわかる。
 主人公の動機――これは非常に重要である。

 心の病は単に風邪をひく様に生まれるものではない。
 家庭環境、生い立ち、体質、人間関係、事件、事故、様々な要因を経て発生するのである。
 そして、主人公がそれらを冷静に自覚していることが第1話の流れでわかるのだ。

 そこに登場するのが、自称神のハクモウ

 彼いわく『魂を入れる肉体を間違えた。本来の肉体にもどしたい』と言う趣旨で現るのだ。
 とんだミスである。
 このワンシーンだけを切り取ればギャグになりかねないが、そこに更に作者の繊細な描写がはいることになる。
 主人公に選択が無いこと、そして主人公が向こう側にいかなければ困ると言う事がハッキリと明示されているのだ。
 そして主人公まりに事情説明をして納得を求めつつも、半ば強引に転生させてしまうのだ。

 が、ここまでがこの物語での『こちら側』である現世での因果の仕込みの部分である。

 そして物語は向こう側である異世界へとうつる。

 向こう側の世界ではある事件が起きている。
 つまり転生後直後からトラブルに巻き込まれるのだ。
 
 つまり主人公は異世界では世界の根幹をささえる『泉の聖女』と呼ばれる神に関与した存在であり、そのもともとの泉の聖女自体にトラブルが起き、世界の安定と存亡に関わる状態にある事が語られる。
 のほほん生活も、チートもない、いきなりにハードな宿命にほうりこまれるのだ。
 だが、異世界で生まれ直したことにより、主人公が背負っていた『心の病』と言う大きな枷が取り払われ、そこから重荷をおろすことが出来た主人公が実に生き生きと輝いて動き始めるのだ。
 
 現世での業、それが異世界で解消される。転生する意味とメリットがこれである。

 そして、その『現世での因果』があるからこそ、彼女が異世界側でで出会う人々の〝心〟の中に抱えた苦しみや痛みや重荷や業と言ったものを、主人公は丹念に拾い上げて、そして〝救い〟へと導こうと努力する様が描かれるのである。

 まさに――〝聖女〟である。

 その異世界の世界観も、神の存在から、神と人間とそのなかだちをする『泉の聖女』の存在。
 そして、その世界を支える『泉』の存在、
 さらには国家から政治構造まで丹念えがかれており、この作品での『向こう側』がれっきとしたハイファンタジーとして完成されているのが読み取れるのである。

 ここまでみればあとはレビューに入れる。

 つまりこの『泉の聖女』で私は、この作品が安易平易な転生物ではなく、れっきとしたハイレベルなハイファンタジーとして成立していることを伝えることにした。そして転生物としても良質の作品であることも。

 そして導いたキャッチコピーがこれである。

『ハイファンタジーの基本に忠実な良質の異世界転生』

 あとは本文にこのキャッチコピーである理由を書き込むだけである。
 一般的な転生物から一歩抜きん出た良質の作品である事、
 主人公マリにまつわる周辺事情の概略、
――を書き込み、
 さらに作者の心理描写の巧みさとそこから描かれるヒロインの魅力を書き込んだ。

 そして出来上がったレビュー文面がこれだ。


★異世界転生と聞いて私は偏見があった。つまりは『あぁ、またこれか』と言う感じに。だがそえは間違いだと悟った★現実世界で心身ともにボロボロの主人公。先行きの見えない毎日に擦り切れ絶望していた所に1人の神が降臨する。いわく『魂を入れ間違えた』と、ここだけ見ればたんなるコメディである★だがこの作品の本質はその先である。なろうでは異世界転生=チート的な雰囲気が漂う。つまり現実世界を否定して理想の世界へと逃避するための方便として使われているのが多い。この作品はそこからが根本的に違う★転生した先で彼女を待っていたのは主人公マリと同じように、辛い過去を引きずり他者との関わり合いに苦しむ者たちだった。転生先で得られた力も万能じゃない。手探り状態で与えられた使命を全うするためにマリは奮闘する★なにより心理描写が秀逸で万華鏡のように喜怒哀楽を表すヒロインの心理的な可愛らしさが光っている★ぜひご一読をすすめる


 以上だ。
 これが私のレビュー作成のさいの『見どころ』の絞込のプロセスである。

 どう?
 ^^;

 参考に成ったかしら。

 次回は――

 『 本日ハ所ニョリ磁気嵐、重油雨ノチ音波風 』

――を予定している。

 庵乃雲さーん、あとで行くね。

 さて、また後日お会いしよう。

 ばいなう

 ζ
 ■D:美風慶伍

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