【スカーレット・ヨハンソン最高!】実写版Ghost in the shellの映画見てきました!!【ルパート監督ナイス!】


ゴースト・イン・ザ・シェル
Ghost in the Shell
監督 ルパート・サンダース
脚本 ジェイミー・モス/ウィリアム・ウィーラー/アーレン・クルーガー
原作 士郎正宗『攻殻機動隊』
製作 アヴィ・アラッド/アリ・アラッド/スティーヴン・ポール/マイケル・コスティガン
製作総指揮 石川光久/藤村哲哉/野間省伸/ジェフリー・シルヴァー
出演者
少佐:スカーレット・ヨハンソン
バトー:ピルー・アスベック
荒牧課長:ビートたけし
トグサ:チン・ハン
イシカワ:ラザルス・ラトゥーエル(英語版)
サイトー:泉原豊
ボーマ:タワンダ・マニーモ
ラドリヤ:ダヌーシャ・サマル
オウレイ博士:ジュリエット・ビノシュ
クゼ:マイケル・ピット

個人的評価(5段階で)★★★★★

 いやー、大満足でした! 息子を連れて一緒にスクリーンで見てきたんだけど、監督もスタッフもキャストも原作やアニメやアニメ映画をしっかりと見ていてきちんと原典をリスペクトしつつ、ハリウッド版としてのオリジナリティを盛り込んでくれてます。
 攻殻機動隊と言う作品群のマルチメディア展開がどう言うものなのか?
 その全体像を原作漫画からアニメ映画からTVシリーズからビデオ作品に至るまで色々と見てきた事のある人ならば、けっして作品の名前だけを借りて造られたまがい物では無い事がわかるでしょう。
 なんかアメリカでは主役がスカーレット・ヨハンソンなのが白人至上主義の現れだと、批判が出ていたそうですが――、わかってねーなと言うのがわしの意見。
 ハッキリ言おう。

 『これでイイんだよ! むしろこれがGhost in the shellなんだよ!』

 そう声を大にして言いたい。 

 監督ちゃん考えてましたよ? なぜそうなったのか? と言う理由の部分で。

 なぜ、草薙素子では無く〝少佐〟なのか?
 なぜ、日本人の外見ではないのか?
 なぜ、少佐のメンタリティがこれまでの作品にないくらいにナイーブで繊細に描かれているのか?
 なぜ、少佐の名前が作中冒頭では〝別の名前〟で呼ばれているのか?
 
 原作を知っている人間にはどうしても鼻につく部分があるのですが、それらはすべてきちんと理由があります。それらは作品をラストシーンまで見ることで必ず氷解します。

 そもそも、攻殻機動隊と言う作品と云うのは不思議な作品でして、原点として漫画版がありつつも、アニメ映画/テレビシリーズ/ビデオシリーズと多彩に展開されていく中で、主人公の草薙素子=少佐と言う人物の描写も性格も過去もパーソナリティもまるっきり違う。
 辣腕サイボーグとしての〝少佐〟の生まれた経緯自体が、各メディアによってぜんぜん異なる物であり何一つとして同じものがない。

 バトーと少佐の関係性だってそう。上司部下の間柄から抜け出れて居ないものから、相思相愛の間柄にまで発展していっているもの。ビジネスパートナーとしての信頼を重視している者などそれぞれが全く異なる。
 大体が、テレビシリーズであるSTAND ALONE COMPLEX自体が『草薙素子が人形遣いと出会わなかったら?』と言うifの物語からスタートしており、漫画とアニメ映画とテレビシリーズがストーリーも設定もキャラのパーソナリティも同一である事を求めること自体がお門違いと言うのは誰だってわかるはずです。

 だからこそ攻殻機動隊と言う作品群を愛している人ならば、このハリウッド版Ghost in the shellも、独自の設定、独自の世界観、独自の語り口、独自の登場人物観――すなわち、

『ハリウッド版Ghost in the shellとはこう言うものだ!』

――と言うものを、ハリウッドスタッフが明示してくるであろうと言うことは端っから分かりきっていたこと。
 ならばその違いを楽しみ尽くすのが〝通〟ではあるまいか?
 私はそう思う。そう思えたから、心の底から楽しめました。いやぁ、大満足。

 と言うかハリウッドスタッフの頑張りが恐ろしく伝わってくるのは、これまでに造られた攻殻機動隊作品群全てへのリスペクトっぷり。そしてこれが日本生まれの漫画コンテンツであり、ジャパニメーションの最たる例だと言うことをしっかりと分かって作っている事。だから登場人物の名前はハリウッド版オリジナルで無いなら、そのまま日本原典から引っ張ってきている。
 ここは漫画から、
 ここはアニメ映画から、
 ここはテレビシリーズから、
 ここはイノセントから、
 ここはARISEから、
 いろいろなところからリスペクトされて反映されている。それでいてハリウッド版独自の部分で様々な要素をこれでもかとぶち込んでくる。そうやってハリウッドスタッフは、このハリウッド版Ghost in the shellと言う作品の確固たるアイデンティティを確立しているんです。

 これは多少ネタバレになるんだけど、
 このハリウッド版Ghost in the shellは『少佐が率いる公安9課』の誕生前日譚なんだよね。
 公安9課と言うユニットは登場していても、それは我々の知る公安9課ではない。全く別物の公安9課――、それを率いているのが辣腕親父の荒巻で、新リーダーとして〝少佐〟が組み込まれる。そして〝バトー〟をサブリーダー兼少佐のお目付け役として配置し、各担当パートのエキスパートとして9課メンバーが配置されている。
 本作の中ではそれらは未完成なユニットであり、攻殻機動隊のレギュラー登場人物としては未完成な存在として描かれているのだ。それがハッキリと現れているのが実はトグサ。生身で元刑事と言うのはこれまでと同じだが、電脳やサイボーグと言う物に否定的な価値観をもっている。
 荒巻の辣腕ぶりは各メディアと同じだが、やはり本作の中では、日本の原典作品群の様に少佐と全幅の信頼関係を築くまでには至っていない。
 バトーも冒頭では我々の知るバトーではなく、あらゆるファクターが集まっているメンバーのパーソナリティや性格が日本の原典作品群とは微妙に異なっている。そこからどうやってどうして『少佐が率いる公安9課』が生まれたのか? と言う物語を非常に緻密かつ丁寧に描き、ラストシーンにて日本の原典作品群でくりかえし描かれているあの名シーン、ビルの屋上に立ち現場へとダイブするシーンへと帰結させている。
 そしてそのシーンを見た時に、わたしはここからハリウッド版Ghost in the shellではなく攻殻機動隊の物語が始まるのだと実感した。

 その意味では、ハリウッド版スタッフは、日本の原典作品群からGhost in the shellと言う作品を攻殻機動隊とはノットイコールな作品として拝借しハリウッドオリジナルとして作成しつつ、ラストシーンでしっかりとGhost in the shell=攻殻機動隊としてしっかりと成立させてファンの前に返却してくれているのだ。
 
 ハッキリ言おう。これほど原典作品群をリスペクトしつつ、オリジナル要素を盛り込んだ全く新しい作品として成立させつつも、きちんと丁寧に元の持ち主である日本のメディアへと返してくれたハリウッド映画を見たことない。ハリウッド版ドラゴンボールのスタッフに爪の垢を飲ませてやりたいくらいである。

 だから無粋なことは言わず、こう言う名作を作り上げてくれたハリウッドスタッフに敬意を評しつつ、彼らの確かな仕事っぷりを味わいながら、そのマエストロぶりを味わうべきなのだ。

 @   @   @

 それ以上にスタッフが世界中のファンに向けて細心の注意を払っているんだなぁと思ったのが、世界中から名俳優を集めてきているという点。
 日本からはたけちゃん御大、桃井かおりの姉御、を始めとして総勢4名。
 このほか、バトーはデンマーク、トグサはシンガポール、クゼはアメリカハリウッド、
 実に世界中から多彩な人材を集めてきている。
 
 しかしそれは原典無視の行為ではない。そもそもが攻殻機動隊の世界観は世界規模の大戦により、日本という国の枠組みが大きく変容してしまった世界であり、まさに無国籍な世界観の中で語られている。そう言う要素をはらみつつ、原典キャラクターのビジュアリティを損なわないようにキャラクター造形が作られている。なんと素晴らしい!
 たけちゃん御大の荒巻なんてどうなっちゃうの? と思ったが、その不安も氷解した。
 
 なんか一番の核心を曖昧なままに書いてきたが、ハリウッド版と言う事で不安を感じている人も、安心して見てほしい映画だ。
 そして今から思うことは――

 続編はいつでふか? (U^ω^)
 私としては正座にて待たせていただきます。


 




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SFからメルヘンから18禁までなんでも書く雑食性ライターです
現在はSFアクション長編、グラウザーシリーズを執筆しています。

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