特攻装警グラウザー、勝手にテーマソング⑤『Fight for Liberty』by UVERworld

一言!
ちょっと暴論
 
『スタッフがいらんと言うのならグラウザーでもらう』

 

いや、半分冗談、半分本気

 


 

宇宙戦艦ヤマト2199をご覧に慣れた方なら誰もが知っているあの曲です。

テレビ局とソニーさんから『うちからも主題歌歌わせてちょーだい!』とお願いしたら、

おっかないヤマト命のスタッフさんから死に物狂いの抵抗をされてしまったあの曲です。

 

公開当初はヤマト視聴者〔特に昔からのヤマトファンのおじちゃんたち〕から猛反発を食らって、とうとうDVD収録時には全面カットされてしまった。

 

(スポンサーが降板したからとか色々言われてるが、そもそもDVD版で主題歌が変わるなんてことあるのか?)

 

しかも、テレビ放送時にはまともな主題歌映像も作られず、前半クールからのバンクカットをつなぎ合わせただけと言う冷遇っぷり。

 

しかも、適正に依頼を受けて協力してくれたはずのUVERworldのお兄ちゃんたちまで叩かれるしまつ。一ヶ月、合宿までして作ったってーのに……

 

(ちなみに歌詞の内容については作品イメージを損なわないように相当悩んだそうです。8度もサビを作り変えたとか・・・・・・ そこまで作品理解の努力をしてるっつーのに)

 

まぁ、わしのアニメフリークとしての半世紀近い経験からすると、筋金入りのヤマトファンってハッキリ言っておっかないですほんと。

 

昭和の頃・・・

旧映画シリーズが制作サイド(特に製作総指揮のあの人)が暴走しまくってて、矛盾や設定破綻などなんのその、死んだ人間がまた出てきたり、完結したはずなのに、前作がなかったことになってたり、挙句、第1作でおなくなりになられたはずの沖田艦長が突然、復活したりとやりたい放題。

 

当然、大多数のファンは急速に離れていきました。

ガンダムやマクロスが隆盛を極めてる頃って、上記のような経緯もありヤマトはマイナージャンルに落ちてたんですよね。

 

でも、それでも残ったのがその“筋金入りヤマトファン”の方たち。

言ってみればプロ野球ファンにおけるジャイアンツファンみたいなもんです。

最下位に落ちようが連敗しようがジャイアンツおじさんにとって、ジャイアンツと長嶋さんは聖域であるように、筋金入りヤマトファンのおじさんたちにとって、あのささきいさおさんの歌う、阿久悠作詞のあの名主題歌国歌であり軍歌なんです。

それをイジるなんて・・・ 

 

オソロシイ、オソロシイ ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

(飲み屋でジャイアンツや長嶋さんの悪口を言ってると、夜道で知らないおっちゃんにどつかれるなんて話がほんとにあるらしいけど……それは余録)

 

それだけに昔からのヤマトファンには思い入れが恐ろしく強く、それをイジるということがどれほど危険かと言うのを…‥‥ ソニーやTBSの人たちはわかってなかったんだろうね。

 

(そういやキムタクさんの実写版ヤマトも旧来ファンからは叩かれてましたねー。あれはあれで作品の世界観がまとまってて良作品でしたがねぇ・・・)

 

ソニーのUVERworld担当者さん、もしかして20代とかだったんじゃない? おそらく昔の旧作ヤマトを知らない人だったんじゃないかと思う。だから旧作主題歌を外そうとしたんだろうね。

 

結果論だが、理想としてはやっぱり――

 

前半は旧作からのささきいさおヤマトで、後半はUVERworld曲で――

 

とうまく繋げなかったのか? 考えてしまう。

そして、前半曲のささきいさおヤマトの盛り上がりと重厚感を、うまく繋げられるようなそんな曲をUVERworldに作ってもらえなかったんだろうか?

 

どう見てもそのへんのUVERworldへの曲依頼とスタッフへの根回しがめちゃくちゃと言うか……

 

①UVERworldへの主題歌作成依頼は『単独曲としての依頼だったのではないか?』

②ソニーやTBSにとって、アニメスタッフからの主題歌曲変更への反発が想像以上だった(と言うよりあそこまで徹底的に無視されるとは思ってなかったんだろうな)

③UVERworldは『2クールを歌いきる”単独曲”』だと思ってあの曲を作成したのではないか?

④当然、前半にささきいさお+阿久悠作詞のあの歌が来るとはUVERworldサイドには連絡が行ってなかったのではないか?

⑤無論、それを知らずに作ってしまった以上、前半のささきいさお曲のイメージと噛み合わないのは当然。(知っていれば対策は打てたはずなのだ!)

⑥その噛み合わない“ズレ”がことさらヤマトファンの【怒り】を買ってしまった。

⑦さらに、主題歌画像の『手抜き』と言う嫌がらせ。

 

そら、炎上しますわ。

反省しろよ。ソニー。TBS。アニメスタッフ

 

ただ……

 

今はアニメ制作では『音楽会社も重要な番組スポンサー』だと言うことを忘れてはならんのだよ。

 

アニメ制作の条件が厳しくなり、新作がどんどん先細りして行き、

スポンサーも時代を追ってどんどんと変遷していく。

スポンサーによっては、その業界によって要求は全く異なる。

 

おもちゃ会社ならキャラクター商品化されたものを画面に出すだろうし、

家庭向け家電品を扱う電機メーカーなら、家庭的なイメージを重要視するように求められるだろう。

ファーストフードチェーンなら、タイアップのキャラクター商品展開やイベントに協力することを求められる。

 

そんなのいつの時代も当たり前

 

かつてエヴァンゲリオンの旧TVシリーズでこんな話があった。

 

葛城ミサトが『料理も家事もダメなサボテン女』として設定されているのは『スポンサーに食品会社

が出ていないから可能だった』と言う考察があった。

 

逆に番組スポンサーに食品会社(たとえばカレーのハウス食品とか)が参加していたら、ミサトがシンジに「レトルトで悪いけど」なんて言いながら簡単な手料理をつくって二人きりで食べさせる、なんてシーンが出てきた可能性もあるのだ。

(これはこれで微笑ましいよな。ミサトの家庭的な意外な一面に、アスカが嫉妬して傷だらけになりながら手料理を作ろうとする・・・なんて展開も食品会社スポンサーパターンなら有りなのだ)

 

これは逆にエヴァンゲリオンに缶コーヒーのUCCが関与していたことで、ネルフ内部にUCCの自販機があちこちに置かれていたのも想起させる。

 

翻って・・・

あのー、ソニー・ミュージックってTV版のスポンサーだよね? 資金元だよね?

 

『スポンサーのイメージを傷つけない』

 

これは商業放送ならば絶対に守らねばならない鉄則なのだ。

それがあんなことやったらスポンサー怒るよね。

 

そら、再放送枠とかでソニー降りるよ。『使いたくねーなら、使わせない!!』

そんな怒りの声が聞こえるようです。

 

出渕さん、あなたも大人ならーー

 

『大人の事情をきっちりこなして、その上で自分のやりたい事をやりなよ!』 

 

ーー庵野さんや富野さんとかはできてるよ?!

 

『旧作主題歌のイメージを活かしつつ、スポンサー推しの現代風ミュージックの主題歌も使いこなす』

 

そこまでできて初めてプロじゃない?!

巻き込まれて炎上までさせられたUVERworldに謝るべきです。彼らは何も悪くない。

 

(ちなみにアマゾンあたりのレビュー欄ではいまだに一部ファンによるUVERworldへの悪口が書かれてます。なにやってんだか・・・)

 


ちなみに・・・

この曲自体は悪くないんだよね。

 

むしろ、UVERworldが歌う宇宙戦艦ヤマトの歌と言うくくりで考えるなら

こんな良い歌を主題歌にしてて活かしきれないってーのはちょっとおかしくない? とも思う。

 

個人的にUVERworldは聞き慣れてるだけに,UVERworldの歌詞世界特有のーー

 

『自分から見た主観世界を歌い上げる』

 

ーーと言う書き方はものすごく徹底している。

 

このUVERworldメソッドはこの『Fight for Liberty』でも徹底していて、

 

歌詞の中に『地球』とか『宇宙』とか『航海』とか言う世界背景的な全体像を見渡せる単語は殆ど出てこない。徹頭徹尾『自分』と言う主観世界の中から見たイメージやポリシーだけをキーにして歌詞世界を歌い上げている。

 

そして、じゃあ、その歌詞世界の中にヤマトはないのか? と言うとちゃんと存在している。

 

何が? と言われるとーー

『ヤマトとガミラスの戦いの中に身を投じている、幾千幾万の数多の個人』

 

ーーと言うかたちでこの歌の中にちゃんと居るんだよ。

 

歌詞タイトルの『Fight for Liberty』

直訳すれば『自由への戦い』

 

きちんとしたヤマトファンならわかるけど、松本零士さんが、ヤマトの漫画を書く際に心がけてたのは『いかに敵を倒すか?』ではなく『いかに生き延びるか?』と言う点であり、敵国ガミラスを倒す旅路ではなく、あくまでも『命を救う旅にしよう』と心がけていたのは有名な話。

 

翻って見ればーー

 

『遊星爆弾のせいで、地下都市に閉じ込められ“自由”を奪われている地球の市民』

『ガミラス帝国の独裁制の下で支配を受け“自由”を奪われている、被征服市民や下級ガミラス国民』

 

ーーこう言った無名の存在たちがたくさん登場すると言うことを忘れてはならない。

ヤマトもガミラスも、その最前線で命をかけて闘っている名も無い兵士たちは、まさに自らの故郷の『自由』のために闘っている。

 

歌詞タイトルのFight for Libertyと言うキーワードは、まさに『名もない兵士たち』に着目したんじゃないかと思うのだ。

 

ヤマトはヒーロー物ではない。勧善懲悪物でもない。

名もない市民や無名兵士が星の数ほど登場する【戦争物】なのだ。

 

いまこそ考えてほしい。

この歌詞の中に歌われている【個人】とは誰なのだろう??

 

古代守?

森雪?

沖田艦長?

真田さん?

デスラー?

ドメル?

 

違うでしょ!!!!!

名もない無名の【個人】だよ!!

 

いいか? よく考えてみろ!

 

ガミラスとの絶望的な戦闘で散っていった太陽系艦隊の船員たち

遊星爆弾で吹き飛ばされた市民たち

放射能で地上を奪われ地下の窮乏生活に耐える市民たち

なんとか生き残る術を探そうと知恵を絞って必死になる技術者たち

人類が生きる最後の希望になると信じてヤマト建造に励む人々

彼らをにすべてを託して作戦決断をした防衛軍の幹部たち

犯罪だと分かっていても飢える子どもたちのために闇市に手を出す親たち

最後の希望であるヤマトを発進させるためになけなしの電力を世界中から集め、ヤマトに託したすべての地球人たち

帰れる保証など無いのにそれでもヤマトに乗り込み戦いに赴く無名のクルーたち

ガミラスとの戦闘の中でヤマトの航海の成功を信じて最後まで戦い、宇宙の藻屑と散った兵士たち。

イスカンダルへの可能性の無い航海よりも移住先を探すほうが正しいと信じてクーデターを起こした反乱分子たち

 

ガミラス帝国に征服され戦うことを強いられる無名の被征服市民たち

独裁国家の中で一見平穏そうに見えても密告と監視がはびこる中で暮らすガミラス国民

ヤマトとの戦闘で武功を上げ自由を獲得することを夢見て命をかける下級市民たち

そして、夢叶わず戦場の塵と消えた戦死者たち

 

 

この歌の歌詞をじっくりとよーーーく見てから、ここにあげた彼らのことを考えて感じてほしい。

 

すると、過酷な何気ない生活の中で『何気ない自由』を勝ち得るために必死になって戦っているたくさんの目に見えない登場人物たちがこの歌の中に散りばめられていることに気づくだろう。

 

UVERworldの彼らがヤマトの主題歌を作る上で着目したのは、まさに『戦争物語』を書く上でどうしても避けて通れない『無名の人々』の存在だったのではないかと思うのだ。

 

歌詞を拾い上げればそこかしこにそれは浮かび上がってくる。

我武者羅(がむしゃら)に追う姿が無様で
but kick out さめざめと「サムイ」と吐いたが
痺れたよ 本当は全てがうらやましかった

 そりゃそうだろ。絶望的に遠い星への確証もない航海に向かうなんて信じられないし出来っこないと誰もが思う。それでも死を覚悟してでも赴く人々がいるなら、心の何処かでやはりその勇気を羨ましいと思うだろう。

何度も this time bet 戦いを挑む理由は
this time bet 追い求め切り開き満ち足りても
誰の目にも見えない 生きるという全てのanswer

 戦う理由はシンプル『生きたい』ただそれだけ。

人生が二度あるなら
こんな険しい道は選ばないだろう
でもこの一回 たった一回しかチャンスが無いのなら
何かをもう傷つけ傷つけられたとしても
後ろに明日は無い 力を宿せWAR

 

 これこそがまさにヤマトに乗り込むクルーたちそのものだと思う。

 後ろに明日がないからこそ戦いに、そして戦争に赴くのだ。

 

 

ヤマトの航海そのものを歌い上げた旧作主題歌もたしかに素晴らしい。

 

だけど巨大な戦争の中で無視されがちな『小さな個人』にしっかりと視線を向けたこの曲の価値をもういちどじっくりと感じてほしい。けっして悪い主題歌では無いはずだ。

 

2199のスタッフのみなさん。

あたなたちがこの曲を要らないと言うのなら、ぜひください。

グラウザーの主題歌にすると(勝手に)決めさせていただきます。

 


さて、特攻装警グラウザーである。
 
グラウザーはメタル特撮ヒーローをどこかにイメージしている。バリバリのヒーロー物作品である。
 
しかしその一方で、警察という巨大な組織とその中で日々汗を流して、法を守り市民を守るために戦い続ける無名の警察官の存在を無視しては成り立たない作品である。
 
私自身、グラウザーを書くときはメインのバトルも楽しいが、物語の行間に垣間見えるような小さな登場人物たちについて書いているときのほうが遥かに楽しい。
 
横浜の首都高速で応援に駆けつけた高速隊員
事件現場周辺で特攻装警たちを支援するために奔走するパトカー警らの隊員たち
VIPを守るために集められたSP
テロアンドロイドの矢面に立たされても一歩もひるまない武装警官部隊隊員
混迷する1000mビル現場で復旧と事態収集のために奔走する機動隊員
特攻装警たちをときには厳しく叱咤し、時には手厚く守る特攻装警運営委員会の面々
一般所轄の何気ない捜査員たち
特攻装警たちを支援し、日々の戦いを支える第2科警研の研究員
センチュリー不在の渋谷の街で途方に暮れる不良少女たち
何事もない平穏な登校風景の小学生たち
 
何気ない平穏な毎日があるからこそ、そこから噛みしめることのできる幸せがある。
そしてそんな平穏な毎日を守ろうとするからこそ、特攻装警たちが命をかけて戦う価値があるのだと思う。
 
このFight for Libertyの歌詞を見ているとそんなイメージが湧いてくるのだ。
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tag : 特攻装警グラウザー イメージ曲

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美風慶伍です!
SFからメルヘンから18禁までなんでも書く雑食性ライターです
現在はSFアクション長編、グラウザーシリーズを執筆しています。

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